*6.軌跡:条件を満たす点の集合 **6.1 基本的な代表例 |中学校的な代表例|高校手な代表例| |#00017-6-01|#00018-6-02| |∠APB =60° になるのはどこ?|PA=2PBとなるのはどこ?| *** 条件を満たす場所になったら,「プロットしよう」 -「記録」ボタンを押せば記録が残ります。 *** その作業をグループで取り組むと,どういうことが生まれるのだろうか。 -ここは「想像しましょう」 -その中で,「数学的な価値づけができる活動」とは? **6.2 「結果がわかっている内容」なら,この取り組みでもいいけれど - この活動は,「結構時間がかかります」 - もちろん,教育的にみて,「だからこそいい」という部分もあります。 - でも,「結果がよくわからない場合」にまで,その方法で取り組もうなんて,.....少なくとも私は思いません。 **6.3 概念の拡張と,エキスパートモードでの機能 - PA=2PB というのは,PA-2PB = 0 と解釈できる。 - 陰関数とは,f(x,y)=0 あるいは f(P)=0 - そういう意味では,「条件を満たす点の集合」というのは,「f(P)=0」を調べること。 - 「f(P)=0」となる集合をきちんと把握するのは難しい。 - 「f(P)>0」と「f(P)<0」の境界は見つけやすい。 - そのような調べ方を,「エキスパートモード」に実装。 - 「測定」において,「-を含む数式」に対して,「ボタン」を表示。 *** でも,この機能は,「生徒が授業での普通の課題に関して使うには適していない」 -なぜでしょう。 **6.4 「4角中点の場合であっても」こういう使い方はありうる #00019-test-01 -EFGHを「長方形」にしたい。点Dをどこにとったらいいだろうか。 -EFGHを「ひし方」にしたい。点Dをどこにとったらいいだろうか。 -そして,上記のことは,さらにどう定式化していけるのだろうか。 **6.5 「これまでの問題」あるいは「問題解決」との違いは? - これまで,「軌跡の問題」として提示される問題は,その集合が,「直線」か「円」に限定されるのが普通だった。 - それが「学校数学によって解決可能な範囲」だったから。 - でも,そういうところに「制約されるとはかぎらない」 **6.6 インターフェイス - ソフトによっては,f(x,y)=0 という数式そのものを入力し,それを描画するソフトもあります。 - 本質的には同じことを実現しているともいえるでしょう。 - 何が違うのか。 - 片方は,数式を入力し,描画し,また数式を変えて描画する。ときにはパラメーターを自動的に変化させたときにグラフがどう変わるかをアニメーションとして描画し,観察するソフトもある。 - このソフトなどでは,図形を入力し,図形として操作し,そしてそこでえられるものを観察し,考察する。 - ソフト開発の観点いえば,インターフェイスが違う。数式,つまり代数的な要素が強い形での探究を支援するソフトと,動的幾何,つまり幾何的な要素が強い形での探究を支援するソフトということになる。 - どれをつかっても,別のアプローチではどうなるかなどに翻訳し,探究を深めてくことに違いはない。 **6.7 計算はするが,証明はしない - 「数式処理ソフト」たとえば,mathematicaのようなソフトでは,数式の計算ができる。ある意味で,「証明」に相当する計算をしている。 - それに対して,少なくともGCのようなソフトでは,個々の場合についての位置の計算などは行うけれども,数式として,「一般的な場合」についてまとめて処理するという意味での計算はしていない。つまり,「計算はしていても,証明はしていない」 - いろいろな場合を観察し,命題についての妥当性を考えたり,証明する価値があるうどうかなどの判断は人間にゆだねている。