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*0.はじめに **0.1 前回幼児教育の方々が実習のために不在でした *** 前回の内容を簡単に振り返る **** (1) 図形に関しては3種類の「概念」 - 対象概念/三角形,四角形,頂点,辺,直線,立方体,球,正三角形,直角三角形,... - 関係概念/合同・相似,垂直・平行,... - 操作概念/平行移動,回転移動.鏡映(線対称移動) ****(2) 一般と特殊そして包摂関係 - 「一般的な四角形」と「特殊な四角形」/ときどき誤理解がある -- 数学の世界の中では,generalつまり条件の制約のない広い集合の要素が「一般」 --子どもにとっては,usualあるいはfamiliarつまり「一番目に触れやすい」ものを「一般的」と考えることもある --正方形は長方形形「ではない」という見方もあるが,数学の世界では,正方形は長方形の特殊な場合として捉える「包摂関係」がある。 --これは,中学校になってからの内容で,小学校で教えなければならないことではないが,みなさんは理解しておく必要がある。 - 三角形の種類や四角形の種類として, 「ベン図」 --かけるようになろうね。 --ただし,条件が増えていくと,二次元の図として表現することがむずかしい場合もある。 **** (3) 四角形を対称性の観点から分類すると -点対称な図形は,平行四辺形 -線対称の軸の数で分類すると,正方形4長方形2ひし形2 -線対称の軸が1の図形は 学校では学ばないけれど,等脚台形とたこ形がある(世界共通の名前があるし,教科書でも登場する) -くさび形のようにへこんでいる形も,教科書で登場することがあるし,場合によって「四角形」として扱うこともある。 -一方,さまざまなことを知識としてまとめていく上では,へこんでいる場合をうまく扱うには煩雑になることもあるので,「へこんでいない形」を凸(とつ)というが,ここに議論を制限していることが多い。 *1. 構成的的定義 - みなさんが知っている定義は,「おとなの定義」 -- 平行って - 小学校の教科書で扱う定義は,それとは違うことが多い。 -- なぜだろう。 **1.1 「構成」 - construction - これは,「作図」と同じ言葉 - 初等幾何的な作図は,「定規とコンパス」で行っている。 - それらを使って,「こうやってつくることができる」ことを示すのが,証明の一つの方法でもあった。 - 逆に,古典的な初等幾何(ユークリッドの原論,ギリシャ時代)の中での「定義」は,妙なものが多い。 -- 点とは「部分をもたないものである」 -- 線とは「幅のない長さである」 -これは「証明」を考えると,そういう定義が必要になる意味もわかるけれども,それが子どもに適切なはずはない。 -また,実は「ちゃんと定義しよう」とすると,....きっとみなさんも困るはず。 -「こうすればつくれる」形での定義が算数では使われている。 **1.1 「直線」とは - **1.2 「直角」とは - **1.3 平行とは *2.構成する素材としての「紙」 -A4の紙を使って,いくつかのモノをつくろう *3.授業の感想 -まなびネットへ --(追加)先週不在だった方は,「四角形に関するベン図を書いたもの」をuploadしてください。