*0. はじめに **「新たに提出されたもの」があまりないので,.... -「授業構想」にしろ,「take2」にしろ,それなりに早い時期に提出してくれる方が少ないというか,今の時点(前日の15時)でもいないので,ちょっと困っています。 ** みなさんの「感想や希望」から - 「指示語」(藪木さん) -- 「画面の中にマーカー等で指し示す」等でいかがでしょう。ただし,GCはマーカー機能内蔵していますけど,他のソフトの画面で代替方法があるかどうかわからないけど。 - 動画での音量やテンポ(芳村くん) -- 「動画作品」としての適切性はきっとあると思います。でも,今回のことに関していえば,「授業で話をするノウハウのトレーニング」の一環とおもえばいいと思います。教室等を意識して,後ろの生徒でもわかるように,声の音量やテンポ等を考えますけど,その基本は,「モニタリング」です。今回でいえば,「自分の声などをもう一度聞き直してみて,自分が聞き手としてどう感じるのか」それを踏まえて修正する「練習」をしておくと,教室での本番に役立つと思います。 - 撮影に影響がない時間・場所がかぎられる。(寺本さん) -- たしかに,ご指摘の通りですね。自宅でも迷惑かける,あるいは家族にちょっとはずかしいとかあるかもしれません。 -- 逆に,「学校では大きい声はあたりまえ」なわけで,「学内で,こういう取り組みをすることは,気軽にできる」ようにするのも一つの手だと思います。 - 時間がかかる(大川くん) -- zoomのことにかぎらず,この授業って,かなり高度なことをみなさんに求めていることはたしかです。 --あるいは,学部でこういう授業を実施していること自体がとてもめずらしいと思います。 --「取り組む価値がある」と感じたら,それを「チャンス」として生かしてください。 --「取り組む価値がない」と感じたら,....また相談してください。 ** 基本は,「教材の魅力を見極める」こと - ある意味で,あたりまえのことだけど,それを「体験的に理解する」機会は,それほど多くなかったかもしれません。 - 過去の附属高校などの教育実習で,学生に求めたことが,「この授業での,一番大切なねらいを明確にして,それに忠実であってほしい」ということでした。 -- 簡単そうだけど,「あれ,できていないじゃない」というケースは,少なくないのです。 -- みなさんが取り組んでいる素材の「魅力」はどこにあるのでしょう。 ** ある意味で,「正解」はある。でも,それを解説することだけが,授業の目的ではない -それは,みなさんにとって,「数学の魅力」とは何と感じるのか,に依存します。 -みなさんにとって,「この素材から体験可能ないくつかのやり方の中で,どれが一番生徒にとって魅力的なのか」を選択することを意味します。 -「ほんものの授業」では,「生きた生徒」がそこにいます。「そこにいる生徒に合わせる」ことが,不可欠です。(教育実習ではそれをします) -今回は,そういう意味での生徒はいません。だから,みなさんにとって「都合のいい生徒がいる」と仮定した上での授業を想定することになります。 --「都合のいい生徒」というのは,「超進学校で,なんでも解決していくような生徒たち」という意味ではありません。みなさんが想定している感じの力量があって,提示した課題に対して活動してくれたり,発言してくれたりするような生徒たちです。 ** 「生徒に任せること」もぜひしてほしい -特に高校の授業の場合,一定の時間の中で,一定の内容をクリアしないといけないから,解説的な時間がそれなりの割合になることは否定しません。 -でも,そういう授業の場合でも,「みんなの理解の度合い」などを把握して,「生徒に合わせた授業」をすることは不可欠です。 -今回は,もっと自由に設計していいので,「生徒に任せる部分」をぜひ,工夫してください。 -実際,中学校の授業では,「そういう部分を高校以上に大きくする」ことは不可欠です。 *1.教材等の検討 **1.0 希望者から - 「困っている度合い」は,きっと人によってちがいます。 -過去(コロナ前)は,自然科学棟101教室で,こことは違う配置で,「それぞれが自分の作業をする」のを拝見したり,進捗状況を聞いたり,サポートや指示をするような時間をかなりとりました。 -でも,この教室は,そういうやり方には適していません。 -「自発的」に求める方を優先しながら進めます。 **1.1 当日朝までには,いろいろ提出されるかもしれないけど - ----- -以下はある意味で,「予備」です。 **1.1 Euler線 -近藤先生が扱っていたのは,Euler線です。 -この素材は,高校の数学Aでも発展問題のような位置づけの問題です。 -附属とはいえ,中学校で扱うのは,「無謀」じゃないかと思いました。 -実際,「目的」に応じて,複数の扱いをしたことがあります。 *** 岡崎中の1年生にて - 「どれがどれかを見極める」上で,「動かしたときにどういう違いがあるか」等を観察し,表現する - なお,単元的には,「基本作図」を学び,その発展として *** 高校での出前授業として(1) - 高校での出前授業をするとき,「4つの心」について,「どれがどれ」というのは,手応えがいいです。 - 「重心」に関して「中線」という言葉を引き出して,特殊な場合として扱い,「それがそうでない場合でも成り立つ」ことを確認し,「これって,教科書にもあるんだよ」というのも,よくやる扱いです。 *** 高校での出前授業として(2) - 証明をしないとしても,「それを前提として,他の現象を理解する」ことが可能です。 - -たとえば, -- 4つの心が一直線上になったり,すべて重なったりすることはあるけれど,3つだけとか,2つだけが重なるといことは「ない」です。 -- △ABCのいくつかの心の軌跡を考える上で,たとえば,BCを通る円上でAを動かしたときの垂心の軌跡は円になりますが,.... *** 証明をするとしたら,やり方はいくつかある - 初等幾何的な証明は,近藤先生がチャレンジしたものですが,「発見」を支援するために,課題を工夫しています。 - ベクトルなどを使った証明は,ある意味定式化さえすれば,その後はただの計算です。 - 「変換」を使う授業プランもありますが,今まで試してことがありません。 **1.2 重心の周辺(再) *** 証明 -「やり方」は複数あり,どれを採用するか(どの単元か)で変わってきます。 - 「証明」って,「ねらい」はいろいろありえて -- 自力解決を求める -- 協力しながら取り組む -- 「方針等」ある程度のところまでを支援して,... -- 「気づくはずがない」ので,「解説」してしまう - できるだけ,生徒が「自分が貢献した感覚」をもてるようにしたい。 *** 「三角形」は,なんで中線の交点なのだろう - *** 「板としての四角形」の重心について - 過去に,奈良女子大附属高では,コマを使ってチャレンジしていました。 -- でも,「多少位置が違っていてもコマとしてなら回ってしまう」ことに,授業者の先生は苦労していました。 - ちなみに,岡崎中では,「皿回し」をしていました。当時よく使われていた「フィルムの入れ物のフタ」が皿回しをする受け皿として便利でした。 - 作図や計算の方法が確立してしまうと,「簡単にできる」のはいいけど,それを知ることだけが授業の目的であるはずはないんですよね。 ***「三角形の重心には,面積の観点から特徴がある」ことを踏まえた四角形への取り組み - 数年前,附属名古屋中学校の西原先生は,この観点からの研究授業をしました。 -どういうことかというと,「内部に1点をとって,頂点と結んで4つの三角形にわける。それらの面積をすべて等しくすることはできるか」というもの -三角形なら,「その位置が重心」なのです。 -四角形だと...どうなのかな。 **1.4 大川くんの課題に関連して -関連する問題として有名Polyaの問題 -- 三角形ABCに内接する正方形を作図せよ。 -- AB上にPがあり,BC上にQRがあり,CA上にSがある。 -類題として,半円に内接する正方形はどう作図したらいいだろう -- 考え方によっては,簡単な解決と,そうではないけど,示唆的な解決がある **1.5 授業化が,意外にむずかしい「最短経路」の問題 - 「むずかしさ」の所在 = 「知っている子は秒殺だけど,知らない子には気づくはずがない」 *** 名古屋中で後藤先生が取り組んだときは - 最初の問題は「解決の様子を解説してしまいました」 - そして,本時の課題は,「ちょっと発展的」なものにしました。 *** その授業の事前の実践を,春日井高校でやってみました。 - 後藤実践の事前実践としては,うまくいきました。 -「高校生向け」に用意した,その発展課題は.....残念な結果になりました。 *** その後,春日井高校で取り組んだ課題を,宮崎県の中学校の先生が取り組みました。 - たしかに,最後までは到達したのだけど,かなり誘導的になってしまったから,生徒が「自分で解決した感」はあまりなかったかも。 *** 最短経路そのものに,ある札幌の先生が取り組んだときは,「鏡」を使いました。 - ついでに,レーザーポインタもね。 *** 最短経路について,生徒との対話でうまく進ませていく方法を,宮崎県の先生が教えてくれました。 - なるほど,そういう手があるかと,驚きました。 **1.6 簡単そうで「扱いにくい」代表としての「等積変形」 - *2. 課題 ** 動画のtake2 - 1週間後までを目安とするけれども,早めに提出できたら,ありがたいです。 - ** 指導案作成に続く - ** 今日の授業の感想と,今後への期待 -まなびネットへ