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附高生にチャレンジ
**09(10/24):「牛乳パックはよくできている」を実感してもらうには
-飯島校長は大学での担当科目「算数科教育」では,「知識や解き方を教えるだけではない」ことを実感してもらおうと工夫する。 -たとえば, 「牛乳パック」は実に工夫されたつくられているのだが, それを説明するのではなく, できるだけ子どもが気づき, 考え, 発見し, 「なるほど」と思えるように, 授業を工夫しようねと, まず実感してもらい, そういう工夫をできるようにならないと, 教育学部としての学生ではないのだと, 語ったりする。 -実際, 「小学生として知っておくべき算数」の知識が足りない学生はほとんどいないし, 「算数なんてもう学ぶことはない」と思っている学生は多い。 -「こういう問いを投げかけると, こういうことを考えてくれて, 次にこうなって,...」というような, ドラマの筋書きのようなことを考えるのだが, 私は次のような流れで模擬授業をすることが多い。 -それを今回の問題にしてみたい。
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-1Lの牛乳パックがある。 -振ると.....音がする。 -ということは, 牛乳の他に空気が入っている。 -牛乳パックのどの辺まで, 牛乳は入っているのだろう。 -- ここでみんなで予想をする。 -- 3パターンくらいある。 -誰の予想が正しいのかな。 -理科だったら, 切って開いて観察するかもしれないけど, 算数だから測定と計算だけでできないかな。
-どこを測ったらいいだろう。 --こんな感じかな? -どんなことがわかる? -- 計算してもいい。 -- でも, 正確な計算をしなくても, わかることもある。
-ということは, ○くんの予想は却下されたのかな? -本当はどこまで入っているのだろう。 -何を調べたらいいのかな? --こうして, 続いていくのですが, ... --続きは実際に牛乳パックを目の前にして, 考えてみてください。
-さて, ここからが本当の問題です。 -(1) 「続き」をちゃんと行うと, どんなことを発見するのでしょう。 -- けっこう「奥が深い」です。 -(2) あなたなら, 「牛乳パックはよくできている」点を, どうまとめますか? -(3) 結果を直接教える方法と比較して, 子どもが「どんな学びをする」ことを期待しているでしょう。 -(4) そういう学びは, 21世紀に生きるみなさんにとって, どういう力になると期待しているのでしょう。 ??