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附高生にチャレンジ
**23(01/23): 複素数再び
-先週,神谷先生の授業を参観したら, 1年4組で複素数の導入を扱っていました。 -複素数は「ある」のか? imaginary number だから, 想像上の数, なんていう話もありました。 -「数」って, 不思議な存在です。 -哲学者のカントという人は, 数や空間の認識は純粋直観という位置づけをしていましたが, そういう直観的にみんなが持っているはずのものとして, たとえば, 自然数は当たり前のように思えますが, たしかに複素数はそういう直観を越えています。 -一方, 数を「きちんとつくる」のが数学者の仕事とすると, 自然数だって, 整数だって, 有理数だって, 数はすべて何かから「構成」するのです。 -それが「妥当」かどうかは, いろいろな基準で検討するわけですが, たとえば, 今回のように「方程式」の観点で考えるときには, 「こんな方程式は今まで解けなかったけど, こういう数をつくることで解けるようになった」という基準で考えます。 -すると, 次のように見直すことができます。 -自然数では解けなかったけど, 整数にしたら解けるようになった方程式 --x + 5 = 0 -整数ではとけなかったげど, 有理数にしたら解けるようになった方程式 --5x + 3 = 0 -有理数ではとけなかったげど, 実数にしたら解けるようになった方程式 --x
2
- 2 = 0 -今回の, 「実数では解けなかったけど, 複素数にしたら解けるようになった方程式」 --x
2
+ 1 = 0 -複素数でも解けない方程式って, あるのかな? ? -次の方程式は, 複素数で解けるのだろうか。 --(1) x
4
+ 1 = 0 --(2) x
2017
+ 1 = 0 --(3) x
2
+ i = 0 --(4) ix
2
+ 1 = 0 --(5) (1+i)x
2
+ (1-i)x + (2+i) = 0 ??