ことに注意してみよう。
たとえば,次の問題を考えてみよう。 問題 右図のような四角形ABCDがあり+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ その辺上を動点Pが毎秒1cmの速さで,B| | →C→D→Aの順に動く。このとき,ΔP| | ABの面積をSとすると,Sの変化の様子| | をグラフに表せ。 | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+この問題に対して,「ボタン一つを押せば,グラフを描画してくれるソフト」というの は,どの程度効果的だろうか。「正解を確かめる」程度の価値しかないと思う。では,作 図ツールをつかうとどうなるだろう。まずは,上図のような図を作り,点Pを作ることに なる。
と問題点を指摘される方もいらっしゃるかもしれない。確かにそうだ。そして,場合によ
っては,このことは致命傷にもなりえます。しかし,BC,CD,DAを縦横にしておく
ならば,キーボードの矢印キーを押すことで,線分上の点を取ることができる。そして,
「グラフ用紙に記録せよ」と指示を出せば,その様子は,関数として記録することができ
る。こういうときには,
という目的で行う場合がほとんどなので,「概略」を知るのに,最も適切な方法が必要な
のである。そのためには,何も「きっちり線分上」である必要はなく,「動きを制限」す
ることの方がむしろ不適切であり,適当に矢印キーを押して,それぞれの場合を「プロッ
ト」し,関数関係を予想する方が意味があると言える。
+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+
問題 右の図で,PA+PBが最小になる位置+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ を求めなさい。 | | これを解くには,普通は,よくある例の| | 方法が考えるわけだが,この方法では,最| | 小値の位置しか分からない。それを,「関| | 数のグラフ」の形で知るには,たとえば,| | 以下のような方法がある。 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 数値のみ 円で表示 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ グラフ化 グラフ化(軌跡として)
(1) 8.3 の問題で,2乗の和が最小になる場所を探してみよう。 (満足のいく「答」がある。) (2) 8.3 の問題で,「直線」を「円」に変えてみよう。 (大体の場所はコンピュータで分かるが,数学的にきちんと処理する方法を私は知らな い。逆に言えば,そのような,「どうなるか分からない」場合について,実験的に結果を 求め, それを元に推論を進めるようなときにはかなり有力である。)