** どんなことに気づきますか? |#00045-0424-01| - 緑の点を動かしてみよう。どんなことに気づきますか? ----- *** オープンな発問 - 極端にいえば,発問といえるかどうか疑問といえるような発問です。 - でも,十分に発問として成立するところが,この図の特徴でもあります。 - 「え,これはどんな図なんですか?」という疑問があったらきっと「動かしてみたらわかるんじゃないか」と返すでしょう。 - 動かしてみることで,「それぞれの辺の中点みたいですね」と観察から気づくはずだという見込みがあるからです。 - かなりの割合の生徒は,「中の四角形はいつも平行四辺形」ということに気づいてくれるだろうから,「中の四角形の形はどうなっているかな」なんていうヤボなことは聞かなくても,オープンにしてしまっていいだろうという算段です。 - もちろん,違うことに注目するケースもあります。 - 中の四角形の面積は,外の四角形の面積の半分なのかな。 - 他にもいろいろな発見の可能性はありえますが,「気づいたことを元に,どうにでも展開できそう」と思える安心感が,この図にはあると思います。 *** 観察と問いの連鎖 - 最初は漠然とした問いから始まって,観察から気づいたことなどを元に,問いを明確にするなど,観察と問いの連鎖を繰り返すことが基本です。 - オープンな問いだけで授業が成立するわけではありません。 *** どんな図でも「それなりにオープンにできる」ことが,GCを使うときの基本 - クローズな問題が,数学の問題の基本です。 - しかし,クローズドな問題をそのまま発問にすると,GCで与えた図は,「それを確認するだけ」のような役割になり,魅力は半減します。 - そういう意味で,どの問題であっても,「それなりにオープンにする」のは基本です。 ***だが,「どの図でも,『どんなことに気づきますか』だけで授業が成立するわけではない」 -しかし,この図くらい「気づくことが予想できる」場合は,最大限のオープンな問いだけで授業を成立させることもできますが,「気づき」というのは,そう簡単ではありません。 -図や扱いたい問いに合わせて,「それなりのクローズさ」が必要になってくるのが普通です。