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*0.はじめに **0.1 先週の「関数」に関連して ***0.1.1 - 「役に立つ」という実感を深めてくれているとすると,「よかった」と思います。 - 高校まででの学びでは,「〇〇関数」について学ぶということと,いろいろいなことは「自分で計算する」ので,あまり「現実に役立つ」こととの関わりで学ぶ機会が少ないのはたしかです。 - 「オトナにとっての関数」は,先週もちょっとやったように,「データがある / これはどういう関数とみなすといいのだろう」と思って,そういう種類を選択すると,「一番近いものを表示してくれる」ので,それを使って思考を深める感じだと思います。 ***0.1.2 「ハイブリッド」に関連して - みなさんにとって「当たり前のこと」と思って扱ってしまっていました。 - でも,意外に「そうでもない」のを実感して,ちょっと驚きました。 -- トヨタのプリウスが象徴的な存在ですが,ガソリンエンジンも使いつつ,モーターでの発電や駆動などと組み合わせて,高い燃費を実現することで,CO2対策を実現しているのが,この方法です。 -- あまりに日本に優位性があるので,ヨーロッパなどではEVが主張されたけれども,....というような経緯も,大学生としては知っていていいと思います。 ***0.1.3 関連するサンプル / 意思決定等に関数を使う例として使えるようにするといいですよ。 - LEDライト - 携帯の契約プラン - 車のスピードと制動距離 - 外食をするときの「価格設定の仕組み」(たとえば,カレーの大盛りに関して,ココイチはどういう関数とみなせる?) **0.2 「関数の考え」に関して ***0.2.1 「つるかめ算」は,「みなさんが比較・理解するための素材」 - つるかめ算が,小学生が関数の考えを学ぶときに使われているわけではありません。 **** 中2では - 問題文をもっとも自然な形で表現すると,連立方程式になります。 -そして,「機械的に計算する」だけで,答えが得られますから,「思考」はある意味で,ほとんど必要ありません。 **** 中1では - 文字は一つしか使えないので,立式のときに,先を見通してxなどを使い,つるがxとすると,かめは....という思考をする必要があります。 **** 小学校的な取り組みでは - 表にかき,そこで関係性を見いだして,それを使って解決するのが,「関数の考え」です。 - 受験指導的な「模範解答」は存在しますが,小学校で「それだけを指導する」わけではありません。 - むしろ,表をつくっていくときの工夫の仕方や選択・表現などの様子の中で,「思考の多様性」が表現されるのが普通です。 -「それをうまくいかす」ことが大切です。 -「つるとかめの数を増やした」とき,「えーっ,やだー」というつぶやきがありました。これ,大切です。「全部調べたら答えを見つけることはできるはずだけど,もっといい工夫ができないだろうか」というところに,「思考の必然性」があります。 **** 「関数の考え」とは - 先週あまりきちんと扱えませんでした。 -- 「変化と対応」という表現は,どういう意味でしょう。 -- それは標語的な表現 「かわればかわる」「きまればきまる」にも対応しています。 -- 表を横にみる,縦にみる,ことにも対応しています。 -- 「解説」の中では,「p.35」に記述されていますが,これを覚えれば使える,というものでもないですよね。 --「考え方」なので,いろいろな場面で「使える」ことが大切だと思います。 *1. 式の表現と読み -今日は,これを軸に,いろいろな問題に実際に取り組みながら理解を深めましょう。 **1.1 「式」の役割は? - **1.2 「最初のときの問題」で,次のような「式」から,なにを読み取ったのだろう。 - 5 + 7 = 12 - 3 + 4 + 5 = 12 - 1 + 2 + 3 + 4 = 10 - 「左側を計算したら右になる」というのも,たしかのこの式が表していることだけれども,みなさんは,「もっといいことを読み取りました」よね。 **1.3 「式」はアイデアの表現でもある。 - 数学では,「別解」にも注目するように,「いろいろなアイデア」が関われる問題では,「みんなの多様なアイデア」に合わせて,多くの発表もできるはずだし,「それを読み取る」こともできるはずです。 **1.4 問題例(1) -教科書に掲載されている問題から **1.5 問題例(2) -ちょっとパズルっぽい問題から **1.6 問題例(3) - その場の様子に合わせて - 関数の考えに焦点を当てるようなものを扱うかもしれない。 *2.課題 - 「今日の感想」を,まなびネットで *4 付記 -最初の課題は,そろそろ提出してくださいね。きっと当日の様子を忘れてしまうから。